ボクは将軍様2
「処分した?」
「は?・・・・」
「キチンと処分した?」
「あの・・・いったいなんのことか・・・」
「だからぁ! こないだのミサイル発射ぁ!」
「何発かポシャッちゃったでしょ。その責任者のこと! きっちり責任は取らせないとね」
「は! ただちに」
「もぅ・・・ホント鈍いんだから書記長は。キチンと殺しといてね。五人ぐらいでいいから」
「は! かしこまりました」
「で・・・いよいよだね核実験。準備できてる?」
「それが・・・」
「ナニ? どうしたの?」
「先日完成した地下の実験施設なんですが・・・資材不足で・・・強度が多少・・・心もとない面が・・・」
「マズいの? 強度不足だと」
「は・・・放射能が漏れ出す恐れも・・・」
「処分した?」
「は?・・・」
「だからぁ! その建設責任者! 何度も言わせないでよね!」
「は! ただちに!」
「でもま・・・いいからやろうよ核実験。ね。予定どおり。もう発表しちゃったことだしぃ」
「は・・・」
「核もつのは亡きパパの悲願でもあったしね」
「でも何より大切なのは、ボクが核を手にしてるって事実を世界に知らしめることなんだ」
「そうなれば、あのクソブッシュも国連も、そうやすやすとは手を出せなくなるからね」
「は・・・まことにもって・・・」
「ボクが核もてば、まさに鬼に金棒、"金(キム)に核"って言うぐらいだからね」
「は・・・まことにもって・・・」
「中には"キチガイに刃物"って言ってるやつもいるようだけど」
「ハハハ・・・でございます」
「あれ? ・・・書記長いま笑った?」
「あ・・・あの・・・」
「ジョークに聞こえた? もしかして」
「そ・・・その・・・わ・・・わたくしは・・・」
「副書記長!」
三十秒後。
「処分した?」
「は!」
「キチンと殺した?」
「は! たった今別室で」
「後片付けも? ボク血のあと嫌いだから。匂いも消した?」
「は! 跡形もなくキチンと処理いたしました」
「そ。じゃ副書記長、今から君が責任者ね核実験の」
「は! かしこまりました!」
「くれぐれも失敗しないようにね。世界の物笑いになっちゃうからボク」
「は! 万事万端抜かりなく」
「そうそう。何事もキチンとね。でないと君も・・・」
「・・・は」
「もうボクに処分させないでね」
「処分するのイヤなんだ・・・もう・・・ホント悲しくなるんだよね」
「・・・・」
「悲しませないでねボクを」