ボクは将軍様11
「やれやれだね。ほっとしたよボク」
「・・・は?」
「あの糞ブッシュのバカがいなくなってさぁ」
「は。まことにもってブッシュは大バカ者の野グソ野郎でございました」
「でも今度はオバマだよ。就任式見た? すごい熱狂だったね」
「は」
「アレ見てちょっぴりうらやましくなっちゃったよボク」
「しかし将軍様を熱烈敬愛する我が人民の熱狂に比べれはあんな『いいの」
「つまんないおべんちゃら言わないでも」
「・・・は」
「それに民衆の熱狂なんてすぐに冷めちゃうしね」
「新大統領に熱狂してたその本人が一年後にはデモ行進で政権打倒を叫んでたりするんだよね」
「議会制民主主義なんてしょせんそんなものさ」
「愚かで移り気な民衆は恐怖と洗脳で従わせるのがいちばんなの」
「は・・・まことにもって」
「で、どうするの書記長。オバマ対策」
「は・・・今のところ我が国に対して前政権のような強硬姿勢はとらないものと・・・」
「わかんないよ。どう出てくるか。けっこう頭切れそうだしあいつ」
「却ってブッシュの方が単純バカだった分扱いやすかったとも言えるよね」
「は・・・まことにもって」
「おまけに国務長官はあのヒラリーでしょ。やな女だよね。どう見ても煮ても焼いても食えないって感じでさぁ」
「は・・・しかし彼女は前政権が敵視していたイランや我が国とも直接外交を提唱しているようで・・・」
「ならいっそ招待しちゃう? ピョンヤンに」
「・・・は?」
「ヒラリーを招いて盛大な歓迎レセプション。そこで拉致してシャブ漬けにしてボクの喜び組みに加えちゃうわけ」
「・・・・・・・は?」
「ギャハハハハ!! 冗談だよ。もともとタイプじゃないしあんな年増」
「・・・はぁ」
「でもさぁ、どんな政権でうまくもたらしこむ方法はあるはずだよ」
「例えばイスラエルなんかどうよ」
「ガザで無関係なパレスチナ人をどんだけミサイルでぶち殺してもオバマは知らん顔じゃない」
「ね。あれぐらいうまくやれないもんかねボクらもさぁ」
「は・・・しかし我が国には向こうでそんなロビー活動を行う組織も資金も・・・」
「やっぱそこ? そこがネックになっちゃうわけ?」
「は・・・残念ながら」
「貧乏国の悲しさだよね」
「けっきょくは貧乏人が割を食う世の中なんだよね」
「は・・・まことにもって・・・」
「じゃあボク寝る。胸糞悪いから」
「は! おやすみなさいませ」
「あ、今晩は気分を変えて七番にするかな」
「・・・七番?」
「ボクの七番めの別邸だよ! バロック風に改築したでしょこの間! 覚えが悪いねホントにぃ」
「ははっ!」
「だからミニシアター付きのリムジン回しといてね」
「つまみはキャビア、DVDはチャングムでいいよ。ボク庶民派だから・・・ギャハハハ!!」