ボクは将軍様12



 「うまくいったね。ミサイル発射」

 「は! まことにもって将軍様の偉大なご指導の賜物かと」

 「実際うまく飛ぶのか心配しちっゃたよボク」

 「でもよかった。これで君の首もつながったね書記長」

 「は・・・」

 「もちろん衛星打ち上げってことにしてるよね」

 「は。ご指示通り海外向けのメディアにもすべて『そ」

 「で、アメリカ本土まで射程を伸ばせるのはいつごろになるの」

 「は。どんなにいそいでも後数年は・・・」

 「核弾頭を搭載できるのは?」

 「は。これもやはり後数年・・・」

 「そ。出来るだけ急いでね。でないとミサイルが飛ぶ前に君の首が飛んじゃうことになるよ」

 「うははぁ!!」

 「これまでミサイル開発のためにどれだけの資材と金がつぎ込まれたか分かってるよね」

 「は・・・」

 「そのためにどれだけの人民が餓死したかも分かってるよね」

 「は・・・」

 「それにボクがどれほど心を痛めてるかも分かってるよね」

 「は・・・」

 「見てよ。心痛めすぎてこんなに痩せちゃったよボク」

 「は・・・」

 「ホントは糖尿病の入院治療のせいなんだけどね。ギャハハハ!!

 「はぁ・・・」

 「でも痛快だよね。日本なんか上空を通過しただけで大慌てでさぁ」

 「は。まことにもって」

 「ちゃちな迎撃ミサイルまで用意してたみたいじゃない」

 「あれで核弾頭積んでたらいったいどんな騒ぎになったんだろうね」

 「は。まことにもって」

 「ならいっそ核弾頭落とせない? 東京あたりに」

 「は?・・・」

 「日本は一瞬で崩壊しちゃうよ。東京に全てが集中してるからね」

 「で、人民軍200万で一気に制圧占領しちゃうわけ。どーよこれ」

 「・・・・は?」

 「キャハハハ!! 冗談だよ。やっぱ後ろのアメリカは怖いもんね」

 「でもこれでボクらもようやくアメリカとタメをはれるようになったね」

 「ボクを怒らせると核弾頭が飛んでくるんだから」

 「今は本土に届かなくても、少なくとも日本を道連れにすることはできるし」

 「アフガニスタンやイラクみたいな格下相手に気軽に戦争仕掛けるような訳にいかないもんね」

 「は。まことにもって」

 「だからミサイルも核もじゃんじゃん作って射程もどんどん延ばしてね」

 「は!」

 「それで何万人餓死しようが、それしかないんだからこの国は」

 「は!」

 「そのためにはボクもなんだって我慢するよ。大好きなフォアグラだってずっと我慢してるし」

 「ホントは糖尿病で医者に止められてるだけなんだけど。ギャハハハ!!